最近、弊所が原告(A社)の代理人として被告2社を訴えた特許権侵害紛争訴訟の二審において、裁判所は上訴を棄却し、原審判決を維持する旨の二審判決を下した。本件は、特許権侵害における間接侵害という複雑な問題に関わるものである。一審及び二審裁判所は、いずれも当方の主張を認め、被告の行為は侵害幇助行為に該当すると判断した。
本件特許は、部品Aと部品Bとからなる自動車部品アセンブリに関するものである。被告は、部品A(つまり、侵害被疑品)のみを製造しており、部品Bは製造していない。侵害被疑品と整合性を有する市販品は、原告によって製造された部品Bのみである。被告によって製造された侵害被疑品と、原告によって製造された部品Bとを組み合わせた部品アセンブリは本件特許の権利範囲に含まれる。被告は本件特許の権利範囲に含まれる部品アセンブリを直接製造・販売していないが、製造・販売していた部品Aは本件特許の実施のための専用部品であるため、当方は、『特許権侵害紛争事件の審理における法律適用の若干の問題に関する最高裁判所の解釈(二)』第21条第1項における「かかる製品が、特許の実施のために専用の材料、機器、部品、中間物などであることを知りながら、特許権者の許諾を得ずに、当該製品を業として他者に供給して他者が特許権侵害行為を実施し、侵害幇助行為に該当する」という規定に基づき、被告の行為は侵害幇助行為に該当すると主張した。
司法運用において、通常、侵害幇助の成立には、下記3要件の充足が必要であるとされている。①他者が特許権侵害行為を実施したこと(つまり、直接侵害行為が存在すること)、②特許の実施のために専用の材料、機器、部品、中間物を供給する行為を実施したこと、③幇助行為者が、他者が特許権侵害行為を実施し得ることを知っているか、又は知り得ること。
本件において、当方は、「既存の証拠によれば、侵害被疑品と、原告によって製造された部品Bとのセット販売が存在することが証明されいるし、購入者が必然的にそれらを併用するため、直接侵害行為は客観的に存在する。さらに、侵害被疑品は、原告によって製造された部品Bと組み合わせて部品アセンブリにする以外に、合理的な用途はない。加えて、侵害被疑品は、本件特許のコアとなる特徴を含んでおり、本件特許の実施のために必要かつ専用の部品である。侵害被疑品が原告によって製造された部品Bとしか部品アセンブリにできないことから、部品Bと整合性があるように特別に設計・製造されたものであることは明らかである。自動車部品を営む被告が、侵害被疑品が本件特許の実施のための専用部品であり、他者による侵害被疑品の販売・使用が本件特許の権利侵害に当たることを主観的に知っていることは明らかである。」と主張した。
被告は、「直接侵害はなく、修理のみのための部品販売は合理的使用に該当し、また、本件特許の権利は消尽した。」と抗弁したが、当方は、「許諾を得ずに、特許製品中の部品を侵害被疑品に置き換える被告の行為については、権利の消尽や合理的使用に該当するとはいえない。」と主張し、被告の各抗弁理由を否定した。
一審及び二審裁判所は、「侵害被疑品は本件特許の実施のための専用部品であり、二被告は、侵害被疑品が特許の実施のための専用部品であることを主観的に知っており、侵害幇助に当たる。」として、当方の主張を認め、被告に対して侵害差止命令及び損害賠償命令を言い渡した。
本件特許は、部品Aと部品Bとからなる自動車部品アセンブリに関するものである。被告は、部品A(つまり、侵害被疑品)のみを製造しており、部品Bは製造していない。侵害被疑品と整合性を有する市販品は、原告によって製造された部品Bのみである。被告によって製造された侵害被疑品と、原告によって製造された部品Bとを組み合わせた部品アセンブリは本件特許の権利範囲に含まれる。被告は本件特許の権利範囲に含まれる部品アセンブリを直接製造・販売していないが、製造・販売していた部品Aは本件特許の実施のための専用部品であるため、当方は、『特許権侵害紛争事件の審理における法律適用の若干の問題に関する最高裁判所の解釈(二)』第21条第1項における「かかる製品が、特許の実施のために専用の材料、機器、部品、中間物などであることを知りながら、特許権者の許諾を得ずに、当該製品を業として他者に供給して他者が特許権侵害行為を実施し、侵害幇助行為に該当する」という規定に基づき、被告の行為は侵害幇助行為に該当すると主張した。
司法運用において、通常、侵害幇助の成立には、下記3要件の充足が必要であるとされている。①他者が特許権侵害行為を実施したこと(つまり、直接侵害行為が存在すること)、②特許の実施のために専用の材料、機器、部品、中間物を供給する行為を実施したこと、③幇助行為者が、他者が特許権侵害行為を実施し得ることを知っているか、又は知り得ること。
本件において、当方は、「既存の証拠によれば、侵害被疑品と、原告によって製造された部品Bとのセット販売が存在することが証明されいるし、購入者が必然的にそれらを併用するため、直接侵害行為は客観的に存在する。さらに、侵害被疑品は、原告によって製造された部品Bと組み合わせて部品アセンブリにする以外に、合理的な用途はない。加えて、侵害被疑品は、本件特許のコアとなる特徴を含んでおり、本件特許の実施のために必要かつ専用の部品である。侵害被疑品が原告によって製造された部品Bとしか部品アセンブリにできないことから、部品Bと整合性があるように特別に設計・製造されたものであることは明らかである。自動車部品を営む被告が、侵害被疑品が本件特許の実施のための専用部品であり、他者による侵害被疑品の販売・使用が本件特許の権利侵害に当たることを主観的に知っていることは明らかである。」と主張した。
被告は、「直接侵害はなく、修理のみのための部品販売は合理的使用に該当し、また、本件特許の権利は消尽した。」と抗弁したが、当方は、「許諾を得ずに、特許製品中の部品を侵害被疑品に置き換える被告の行為については、権利の消尽や合理的使用に該当するとはいえない。」と主張し、被告の各抗弁理由を否定した。
一審及び二審裁判所は、「侵害被疑品は本件特許の実施のための専用部品であり、二被告は、侵害被疑品が特許の実施のための専用部品であることを主観的に知っており、侵害幇助に当たる。」として、当方の主張を認め、被告に対して侵害差止命令及び損害賠償命令を言い渡した。
